ウジャウジャ飛んでる蚊の群れは『セスジユスリカ』

セスジユスリカ
草
レア度  
すばしっこい度 
危険度  
飼いたい度  

 

セスジユスリカ (Chironomus yoshimatsui)

学名 Chironomus yoshimatsui
種類 ユスリカ科
分布地域 北海道・本州・四国・九州
活動時期 3~12月
エサ 植物の汁
大きさ 5~6ミリぐらい

春になると、街灯の下などにウジャウジャ群れで飛んでいる蚊(カ)をよく見かけて「うわっ」てなりますよね。

こんな大群の蚊(カ)が入ってきたら、どんだけ血を吸われるんだろうって考えたりしませんか。

そんな蚊の群れになっているのが、『セスジユスリカ』なんです。

でも、血は吸いませんけどね。

吊るすだけの虫除けの対象が、ユスリカとなっていますよね。

その種類になっているのが、このセスジユスリカです。

セスジユスリカは血を吸ったり害になるのか

セスジユスリカに毒や害はあるのか

『セスジユスリカ』は、血を吸わない蚊(カ)です。
なので、ウジャウジャ飛んでいますけど、血を吸われて痒くなる心配は全くありません。

でも、違う意味で害になります。

例えば、窓や洗濯物について汚れたり、車のライトやバンパーにべったりついたりします。
あれって結構落とすの大変だったりしますよね…

他にも、集団で飛んでいるので、目に入ったり鼻に入ったり、さらには吸い込んでします事さえあります。

セスジユスリカの死骸などを吸い込んでしまうと、アレルギー性の鼻炎や喘息などの原因になると言われているので、結構な厄介者となっています。

なので、以外な意味で危険度の高い生き物です。

セスジユスリカの情報

セスジユスリカの情報

セスジユスリカの分布

沖縄県を除いて、広く多く分布しています。

沖縄には、別の種類のユスリカが生息しています。

セスジユスリカの特徴

蚊(カ)はパッと見では同じに見えますけど、ちゃんと違いがあります。
セスジユスリカの場合は、カ科ではなくてユスリカ科になるので血を吸わないのがある意味での特徴です。

そして、壁に留まっている時は、全ての脚を壁に付けて前脚を真っ直ぐ上に伸ばしています。
血を吸う蚊(カ)は、後ろ脚を上げて留まるので、その点は大きく違っているところです。

セスジユスリカの特徴

体の色は緑黄がベースで、お腹(腹部)が茶色系の縞(しま)模様になっています。
セスジユスリカという名前だけあって、背中の辺りは縦に茶色系の模様が入っています。
とはいっても、肉眼で見るのはちょっと大変かも…

ス♂の方は触覚がフサフサした感じで鳥の羽のようになっています。

光に寄ってくるのも、特徴の一つです。

セスジユスリカの住処

セスジユスリカの住処

飛び回っていない時には、壁や木や草などで休んでいます。
水が溜まる場所が近くにあれば、大抵何処にでもいます。

卵を産みのに、下水処理槽や用水路、プールなどを使くため、そういった水が溜めてある大きな場所に大量にいることが多いです。

セスジユスリカの生態

セスジユスリカの生態

セスジユスリカには針のような口はない

血を吸わないないなら何を食べているの??
と思うかもしれませんけど、セスジユスリカは繁殖のためだけに飛び回っているので、食事を取らずに数日で死んでしまいます。

なので、血を吸う事がないので針のような口はありません。

その繁殖の時に集まっているのが、あのウジャウジャと集まっている状態なのです。
ちなみに、大群で集まっている状態を蚊柱(かばしら)と呼ばれます。

蚊柱(かばしら)ができるのは、オスがメスを誘うために集団でアピールしているためなので、あの大群のほとんどはオスなのです。

そのアピールに誘われて、メスは飛んで来るわけです。

割合は、オス数十~数百匹に対して、メス1~数匹となっています。
ペアが決まり、産卵になると一度に500個程度の卵を産みます。

卵は2〜4日で孵化し、幼虫で2〜3週間、 蛹(さなぎ)で2日間 過ごした後に、あの蚊(カ)のような姿で舞うのです。

しかし、アレルギーの元になるなどとされていますけど、幼虫の時期のアカムシは、泥の中などの有機物を食べて土壌をキレイに浄化してくれているので、ただただ嫌われるべき存在ではないんですよね、本当は。