桑の葉っぱが好きなメタリックグリーンの虫『クワハムシ』

クワハムシ
草
レア度  
すばしっこい度 
危険度  
飼いたい度  

クワハムシはどんな虫?

学名 Fleutiauxia armata
種類 ハムシ科 ヒゲナガハムシ亜科
分布地域 北海道・本州・四国・九州
活動時期 4~7月
エサ クワ、コウゾ、エノキなど
大きさ 6~8ミリぐらい

なかなかキレイなメタリックグリーンのような光を放つ『クワハムシ

名前の通りで、桑(くわ)の葉を好んで食べるハムシの種類の昆虫です。

ハムシの種類は食害で嫌われていることが多いですけど、クワハムシもやはり桑の木を育てている人にとっては天敵になりえます。

クワハムシに毒や害はあるのか?

クワハムシに毒はないです。

でも、桑の木を大切に育てている人にとっては、葉っぱを食べられる食害に遭うことがあります。

ハーブガーデンを楽しんでいて、桑の葉をお茶にしたり、マルベリーの木を植えて実をジャムなどにしている方にとってはちょっとしたくせ者になります。

クワハムシが食べるのは、葉っぱだけで実は食べないですけど木の成長のために葉っぱも極力食べられなくないですし、幼虫は根を食べて成長するのでやはりいてほしくない虫かもしれません…

とはいっても、小さな虫なのでよほどの大量発生しない限り木を枯らしてしまうほどの食害に遭うことはないです。

また、山芋(ヤマノイモ)の葉も食べるようなので、育てている人は目にすることがあるかもしれないです。

クワハムシの情報

クワハムシの情報

クワハムシの分布

クワハムシは、北海道から九州まで広く生息しています。

沖縄以外に分布しているので、全国的に広く生息しています。

クワハムシの特徴

クワハムシの特徴

ハムシの種類は似ているのが多いので区別するのが難しいですが、クワハムシがクワ系の葉で見かければ特定しやすいです。

見た目は、ずんぐりとした体型ではなくて、カミキリムシ系のように細長いフォルムをしています。

色は、メタリックグリーンで光沢があってキラキラしていてキレイです。

でも、翅以外の顔(頭部)と、翅と頭の間にある胸部は光沢のある黒になっています。

そして胸部には車をぶつけて凹んだような窪みがあります。
との特徴が一番見分けるポイントになります。

クワハムシをよく見る場所

普段見かけるのは、エサにしているクワ系の葉の上が多いです。

クワと言ってもマグワ、マルベリー、ヤマグワ、コウゾ、ヒメコウゾ、カジノキなどといった具合に色々と種類がありますし、いる所には単体ではなくて数匹いることが多いです。

個人的には、エノキの葉の上で出会います。

クワハムシの生態

クワハムシの生態

クワハムシは、幼虫の時には土の中で根を食べて生活しています。

なので、幼虫の時期に出会うのは穴を掘って探さない限り中々ないと思います。

成長した幼虫は、土の中で蛹(サナギ)になって羽化して地上に出てきます。

成虫になったクワハムシは、クワ系の葉をメインに食べて生活しています。

でも、クワ系にこだわらずに、ヤマノイモの葉やエノキ、さらにはツユクサ、ヤマナラシ、クリ、フジなども食べるようなので広い食性は強いようです。

オスよりも、メスの方が少し大きくて産卵前は特にずんぐりとした体型をしています。

卵は、土の中に300個ほど産みます。

クワハムシの対処法

クワハムシの対処法

基本的にはマルベリーの実のために育てていたり、山芋系を育てている人にとって何か大打撃になる被害がでる虫ではないので、対処が必要なことはほとんどないと思います。

山芋に関しては、キイロスズメの幼虫の方が大食漢で葉を食べ尽くすのでよっぽど注意が必要になります。

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でも、我が家ではクワの葉をお茶にしているので、クワの葉を食べられたくない人もたくさんおられることでしょう。

スミチオン、トレボン、マラソンといった乳剤系の薬の1000倍希釈ぐらいを使えば駆除するのは比較的簡単です。

とはいっても、ハーブティーのための植物を育てているとやはり農薬は使いたくないですよね…

クワハムシは、そこそこ警戒心が強くて敏感な方なので近づくだけでも葉の裏に隠れたり飛んで逃げていきます。

なので、大切にしているクワの葉でクワハムシを見かけたらできるだけすぐに近づいて追い払ってください。

もしくは、地道ですけど虫取り網で捕まえるものありです。

むやみやたらに駆除していくのではなくて、上手に対処していただけたらと思います。

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