木の枝にそっくりな擬態上手の蛾『ツマキシャチホコ』

ツマキシャチホコに毒や害はあるのか
草
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ツマキシャチホコ(Phalera assimilis)

学名 Phalera assimilis
種類 シャチホコガ科 ツマキシャチホコ亜科
分布地域 北海道・本州・四国・九州
活動時期 6~9月
エサ 花の蜜など
大きさ 50~60ミリぐらい

枯れ葉に似ている虫って結構しますけど、この『ツマキシャチホコ』は枝にそっくりな蛾です。

枝と言っても、か細い枝ではなくて結構しっかりめの枝が、ちょっと枯れてポキッと折れたあとのような雰囲気を演出している枝です。

なので、枯れ葉や倒れている木の幹にいると溶け込むような存在です。

でも、壁やガラスにとまっていることもあるので、逆に目立って観察しがいのある面白い蛾です。

ツマキシャチホコに毒や害はあるのか

ツマキシャチホコ

毒はないです。
なので、鱗粉アレルギーがある場合はおすすめできませんが手に乗せても問題ないですよ♪

成虫の蛾になってしまえば害もないのですが、幼虫の時はコナラやクヌギをはじめクリの葉を集団で食べるので育てている人にとっては食害される大敵になると思います。

フワフワした毛が生えた毛虫ですけど、毒があるわけではないのであくまでも葉っぱが食べられてしまうだけです。

ただ枝に似ているだけじゃない

ブナ科の植物の樹皮や枝に似ているツマキシャチホコ

見方によってはあまり枝に似ていないと思うかもしれない人もいるかもしれません。

でも、幼虫の時に食べている木のコナラやクリなどのブナ科の木の枝には見事にそっくりです!!

なので、ちゃんとよくプログラムされていて、自分が育つ木に特化しているので、羽化したての時や繁殖の時にも比較的安全に行動できるというわけです。

さらに、写真のようにきっちりと翅を閉じないでいる時には木の幹の樹皮に似た雰囲気になるので、ただの枝に似ているのではない見事な擬態といえますね。

ツマキシャチホコの情報

ツマキシャチホコの情報

ツマキシャチホコの分布

沖縄には生息していないのですが、北海道から九州まで広く分布しています。

決して珍しいレアな蛾ではないのですが、留まっている場所によっては目につかないのであまりいないように感じるかもしれません。

国外では、中国や朝鮮にも分布しています。

ツマキシャチホコの特徴

ツマキシャチホコの特徴

ツマキシャチホコは、見た目のカワイイ子が多いシャチホコガの種類なのでよく見るととてもカワイイ顔をしています。

特徴としては、翅は灰色をベースとしていて人工物にいる時は目立っていますが、枝や幹に似ている擬態名人なのが最大の特徴です。

でも、翅は意外とモフモフ系でよくみると冬のコートのようにも見えます。

大きさは50~60ミリなので、そこそこ大きいので目に付きやすいです。

かなりそっくりな「タカサゴツマキシャチホコ」や「ムクツマキシャチホコ」がいますが、かなり微妙な違いで、区別するのに難易度が高いです。

区別するのに幼虫の時は、ツマキシャチホコの方が赤が目立っていますが、タカサゴツマキシャチホコやムクツマキシャチホコは黒がベースなので区別がつきやすです。

ツマキシャチホコのよく見る場所

コナラやクヌギなどのブナ科が生える森や林などがあると、その周辺で出会いやすいです。
羽化や産卵の時期には特にそうです。

でも、近くにブナ科の木が生えていれば、外灯やコンビニ、自動販売機の灯りにもよってくるので、以外と街中でも出会うことがあります。

マンションや家の壁にとまって休んでいたりもします。

ツマキシャチホコの生態

ツマキシャチホコの生態

活動時期は6~8月なので比較的短い期間ですし、とまっている場所によっては上手に擬態しているのでなかなか出会えないこともあり得る蛾です。

ツマキシャチホコの幼虫は、7月~10月頃にブナ科の木の葉を食べて育ちます。

孵化したての頃の幼虫は、集団で固まって生活するタイプです。
色も赤と黒なので、鳥などの天敵には毒があるような印象を与えるのかもしれないです。

10月頃になると、蛹になるために土の中に潜ってそのまま冬を越します。

そして、6~9月頃に羽化して地上にでてくるので、年に1回発生します。

羽化のタイミングが同じになるときがあるので、大量発生とまではいかないとしてもたくさん出会う年があります。

逆にバラけて羽化してくるとなかなか出会えないこともあるんですけど、それでもブナ科の木が生える雑木林などがある所なら、街灯やコンビニなどを探して回ると年に数回は出会えるので珍しいレアな蛾というわけではないです。

初夏から夏に出てくる蛾なので、見た目が面白いですから機会があれば夏休みに観察してみたり、幼虫からでも育てやすいので育ててみたりすると面白いと思います。

成虫になると口吻(ストローのような口)がないタイプだとエサを食べずに生涯を終えるのですが、ツマキシャチホコは口吻があるので、果物の汁や花の蜜などを吸って生活できるので成虫になってからもエサをあげて観察することができます。