
刺されると危険な毛虫の代表が『チャドクガの幼虫』です!!
よく集合でウジャウジャと密集しているのを見ませんか??
このチャドクガの幼虫が、何がどう危険なのか、どう対処するすればいいのか絶対に知っておいた方がいいです!!
刺された時に対処を間違うと、もの凄く大変なことになりますから!!
※後半の方に刺された後の実際の写真があるので苦手な方はご注意ください。
危険な毛虫チャドクガの幼虫!!

知っている人は、その危険性もご存じかと思いますが、この『チャドクガの幼虫』は普通の毛虫とは訳が違います。
何がどう危険で厄介かと言いますと…
チャドクガの幼虫とはどんな毛虫か
まずは、チャドクガの幼虫がどんな毛虫なのかを知っておきましょう。
時期
チャドクガの毛虫は、春と秋の2回出てきます。
卵で冬を越したものが春型(4~6月頃)に出てきて、そして成虫(蛾)なって卵を産んだものが、秋型(8~10月頃)に出てきて、その後は卵で冬を越すサイクルです。
一度孵化したら、だいたい6回ほど脱皮をして蛹(さなぎ)になります。
見た目や大きさ
大きさは、約2~3センチぐらいで大体集団で密集しています。
ウジャウジャと固まっていて見た目は、THE毛虫!!
色は、小さいうちは茶色系というかオレンジ系な色ですけど、成長するにつれて黒の模様の率が大きくなっていくので黒っぽいです。
そして、見るからに細くて長い毛で覆われています。
(毒針毛はこの毛とは別の毛になります)
エサにしている木
エサにしているのは、椿(ツバキ)、山茶花(サザンカ)、チャ(茶)などのツバキ科の木です。
『茶毒蛾』と書くぐらいお茶の木でよく見られたのが名前の由来となっています。
いまは、垣根などに使うツバキやサザンカの方が目にする機会が多いですね。
個人的には、ツバキの木の方が出会う確率が高く感じるのですが、この3種類の木には要注意です!!
集団で食べてしまうので、あっという間に食べ尽くして丸坊主にしてしまいます。

チャドクガの毛虫の危険性!!
この毛虫は、「毒針毛」という非常に厄介な毛を身にまとっています。
毒針毛の長さは、なんと0.1ミリ程度!!
つまり、肉眼では見えないサイズです。

その毒針毛一つ一つに、毒液が仕込まれていてしかも一度刺さると抜けにく仕組みになっています。
しかも、その毛の数はなんと50万本以上と言われています!!
(ちゃんと正確に数えるのはちょっと無理がありますからね)
私は、何度となくこのチャドクガの毛虫の毒針毛にやられてきました。
刺されると、その痒さは半端でなく、その範囲が徐々に広がっていくのです。
なので、しっかりと対処しないと1~2週間は苦しむことになります!!
場合によっては、発熱もします。
ちなみに、私のように刺され過ぎると、チャドクガの毛虫の姿を見ただけでも身体が痒くなってくるほどのアレルギー状態になります。
なので刺されれば刺されるほど、アレルギー反応がひどくなっていくので要注意!!
今回の写真を撮って来るのも、ちょっとオーバーですけど結構な命がけでしたよ…
(この記事を書きながらも痒くなってます…)

なんと言ってもこの毒針毛が厄介なのは、脱皮した脱殻にも残っていることです!!
つまり、脱皮の脱殻に触れても腫れて痒くなるんです。
これが、風に舞って飛んできてもアウトなので、姿が見えなくても危険性が残っているほどのしつこさ…
蛹(さなぎ)になる時には、その繭にわざと毒針毛をつけておくので繭も危険ですし、成虫の蛾になってもその繭から毒針毛も体に付けていくので、蛾も危険なわけです。
見事な徹底ぶり!!
チャドクガの幼虫の大移動!!
しかも恐ろしいのは!!
あまりにも集団で産まれてしまい食べていて木の葉を食べ尽くしてしまうと、集団で別の木に移るために大移動します。

この大移動が恐ろしいのは、近くに食べれる木がないと迷子になってしまいベランダに入ってきて干してある洗濯物についてしまうことがあることです!!
実際に大移動していたチャドクガの幼虫のはぐれてしまった数匹の毒針毛にやられた事がありますので…
ある意味で、あちらから攻めてくるわけです!!
こうした大移動は、時には数十メートルの距離を集団で移動するので自分の家にツバキやサザンカなどがなくても近所にあると、意外と油断できないこともあるので覚えておいてください。
チャドクガの対処法
個人的には駆除を勧めたくないんですけど、チャドクガの幼虫が発生した場所によっては毒針毛の被害に遭いやすいこともありますし、ツバキやサザンカが丸坊主になってしまうので危険防止もかねて取り上げさせていただきます。
チャドクガの幼虫は小さい時には集団でまとまっているので、出来れば小さいうちに駆除する方が毒針毛に刺される可能性を最小限にできます。
なので、早期発見できると駆除も楽です。
大きくなって散ってしまったり、何度も脱皮しているとその脱皮の殻でもかなり痒くなってしまいますからね…
細心の注意を払う
チャドクガの幼虫の毒針毛は、ちょっとしたことで空気中に舞ってしまうので注意が必要です。
油断していると「離れていたはずなのになぜ!!」となってしまいますからね。
集団でまとまっている枝ごと切り落とせそうでも、風が吹いている時は避けた方がいいです。
切り落とした時の高さによっても衝撃で毒針毛が舞うので、百均にある雨ガッパなど毒針毛が入り込まない素材のものを着用して作業した方がいいです。
手袋もビニールの使い捨てや、ゴム手袋なら毒針毛が入り込まないのでお勧めですよ。
毒針毛が飛ばないように駆除する
ちょっとしたことで毒針毛が舞ってしまうので、可能なら火で焼き払いたいぐらいですけどあまり現実的な方法ではないですね…
なので、チャドクガの幼虫専用の殺虫剤があるので、それを使用すれば安全に駆除しやすいです。
その名も「チャドクガ毒針毛固着剤」!!
そのまんまの名前です。
昔からの有名で定番のキンチョールのメーカーから出ている商品で、普通の殺虫スプレーと違って細かいチャドクガの幼虫の毒針毛が飛ばないようにネバネバした液体になっています。
そして、この毒針毛固着剤は殺虫成分がはいっていないので、ネバネバの液体で覆って動けなくして駆除するタイプになっています。
完全にチャドクガの幼虫専用です!!
これなら、毒針毛が飛ばないように固めてくれるので、安心して駆除できます。
普通の殺虫剤でも駆除は十分できるんですけど、噴射した時の勢いで毒針毛が舞ってしまうことがあるので、万全で対策するなら専用の殺虫剤が安心ですね。
もしチャドクガの毒針毛にやられたら避けること

では、もし毛虫であれ、成虫の蛾であれ、その厄介で危険な毒針毛に刺されてしまったら正しく対処しないと猛烈に悪化します!!
実際に、何も知らずに初めて毒針毛にやられた時は、間違って処置して大惨事になりましたから…
虫に刺された時の対処法として、すぐに水で洗った方がいい場合が多いですけど、チャドクガの毒針毛は水では絶対に洗わないで下さい。
何も知らずに、水ですぐに洗ってひどく悪化させてしまったことがあります。
あの時は本当に大変でしたよぉ。
最初は肩の辺りを刺されたんですけど、あまりにも痒くて水で流したら肩から指先の方に水を流したもんだから腕のほとんどが痒くなって相当範囲を拡大させてしまって、痒くて痒くて夜も眠れぬ日々でしたよ(涙)
水で流すと流れて範囲が拡大するので、洗濯も別にした方がいいです。
なんと言っても、毒針毛は0.1ミリほどで抜けにくい構造ですから、別の洋服へと移動して今度は家族の別の人が被害者に…
結構責められますよ、そうなると…
ひどい所をかいた手で、他の所を触ると爪の間に入った毒針毛がドンドン移っていきます。
そして、炎症を起こしている場所が広がって大変なことになっていきます。
なので、しっかりと処置しておかないと拡大していく一方です。
毒針毛の刺された時の対処法
落ち着いてちゃんと対処すれば、被害は最小限で済んでなおかつ早く治ります。
何もしなくても、何とかなるにはなるんですけど正直おすすめはしません…
結構長期的にキツイですから。
苦手な人もいると思いますけど、私が実際にチャドクガの毒針毛が刺さったあとの状態の写真です。
刺された直後と一週間ぐらい経過した後の写真を載せます。
いかに回復が遅いのかもわかると思います。

Tシャツの上に厚手のシャツを着ていましたが、脇の辺りが痒いと思って脱いだらこの状態でした。
洋服の中に細かい毒針毛が入ってきてあっという間に腫れて痒くなります。
太ももを刺されて一週間ほど経過しても、まだ赤い状態で痒いです。
一度毒針毛が刺さると、かなり長い間痒くなります。
相手は0.1ミリの世界なので、粘着性のあるものでひたすらくっつけて取り除きつつ、次の被害が出るのを防ぎます。
洋服をパタパタと振り回して落とそうとすると今度は空気中に毒針毛が舞って別の所に刺さるので、刺された所とその周辺の洋服をガムテープなどでしっかりと除去しましょう。
コロコロクリーナーの方が楽ですけど、何回も交換しながらケチらずにしつこくコロコロとした方がいいです。
洋服は、ガムテープやコロコロクリーナーで除去したら、洗濯を別にしつつできるだけ洗いの時間を長くして、すすぎの回数を増やすなどしてしっかりと洗ってください。
洋服に関しては、経験上刺されないためには雨がっぱが一番よかったです。
あまり参考にならないかもしれないですけど…
しっかりと毒針毛を除去してから、抗ヒスタミン軟膏や、ステロイド軟膏の薬を塗って処置しましょう。
最初のうちはずっと痒いですけど、徐々に痒みがひいても必ずふとした時に猛烈に痒くなるので、必ず薬を使った方がいいです。
個人的には、何に関しても薬を使いたくないタイプなのですが、チャドクガの毒針毛に関しては早く薬で処置した方が断然治りが早いので薬をお勧めします。
何度か刺された時の最初の頃は、薬を使わなかったんですけど、長いと1ヶ月ぐらい経っても痒いし、やっぱり夜寝る時に痒いとぐっすり寝れなかったですからね…
薬は、市販のものでもいいですけど、皮膚科に受診すれば処方してもらえますよ。
春型の涼しい時期よりも、秋型のまだ暑い時期に刺さると体温が高くなるほど猛烈に痒くなってきます。
そんな時は、保冷剤などで冷やすと炎症の熱が少しひいて痒みがずいぶんと楽になります。
百均などで、保冷剤を何個か買ってきて交代で使えるようにしておくと良かったです。
寝る時は特にひんやりして気持ちいいですしね。
蛾の状態になっても要注意!!
チャドクガは、毛虫だけでなくて成虫の蛾も毒針毛をくっつけているので要注意!!
その生態については、別記事でまとめてあるので気になる場合はそちらをご覧下さい。

一番は刺されないことですけど、意外といる事に気づかないことがあるので、チャドクガの毛虫が発生する時期(4~6月頃、8~10月頃)とツバキ科の木にはよく注意してください。
特に小さなお子さんがいると、気にせずに木の下に潜り込んでしまったりしますからね。
あと、庭木の手入れの時にやられることも多いですから、もし刺されてしまったらしっかり対処して処置することをお勧めします。




雪のように真っ白で見た目もとっても可愛い『モンシロドクガ』
なんだか触ってみたくなってしまうんですけど、見た目とは裏腹に毒があるので要注意!!

