家の外でも中でもよく刺すシマシマの蚊(カ)といえば『ヒトスジシマカ』

ヒトスジシマカ
草
レア度  
すばしっこい度 
危険度  
飼いたい度  

ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)

学名 Aedes albopictus
種類 カ科
分布地域 本州・四国・九州・沖縄
活動時期 4~11月
エサ オスは花の蜜など、メスは人や動物の血液
大きさ 4~4.5ミリぐらい

THE蚊(カ)!!!!
といえば『ヒトスジシマカ』ですね。

庭でガーデニングやバーベキューをしている時にも、窓や玄関をちょっと開けた瞬間に家の中ででも血を吸ってくる最もメジャーな蚊(カ)です!!

このヒトスジシマカのことを、ヤブ蚊(カ)と呼ぶ人も多いのでは。

誰もが一度は蚊(カ)刺されたことがあると思いますけど、そのほとんどの場合の犯人がヒトスジシマカです!!

※地域によっては「蚊(カ)に食われる」とか、「蚊(カ)にかまれる」といいますがここでは統一して、「蚊(カ)に刺される」を使わせていただきます。

ヒトスジシマカは血を吸ったり害になるのか

ヒトスジシマカの情報

ガッツリ血を吸います。
見事は吸いっぷりです。
そして、ご存じの通り痒くなります。

デング熱やジカ熱を発症させるウィルスを媒介する蚊(カ)でもあります。
日本では、このヒトスジシマカをもとに広まったことは今のところないです。
今後は、可能性はゼロではないので、もしかしたらもあり得ます。

それよりも、有名なのが日本脳炎の原因となるので「たかが蚊されど蚊」とも言える小さな脅威です。

ヒトスジシマカの情報

ヒトスジシマカの情報

ヒトスジシマカの分布

ヒトスジシマカは、全国にいるわけではなく北海道以外の地域に分布しています。

世界的広く分布していて、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、北米、中南米などにいる蚊(カ)で分布は拡大しています。

ヒトスジシマカの特徴

名前から分かる通りで、背中に一筋(ヒトスジ)の白いラインが入っていて、お腹がシマシマ柄になっているのが最もな特徴です。

ヒトスジシマカの情報

色は、黒がベースで白いシマ模様が特徴ですけど、ヤマトヤブカなども似た色をしています。
なので、一番の特徴は(一筋)ヒトスジの白いラインです。

とはいっても、キレイにくっきりと白い線が入っているのもいれば、薄っすらとしかないものいるので、個体差だったり擦れていたりしているせいで、パッと見では白いラインはあまり目印にならない場合もあります。

ヒトスジシマカの住処

草むらや公園などの物陰で隠れています。

幼虫(ボウフラ)の時は、水の溜まったままで流れのない場所ならなら、空き缶、古タイヤ、バケツなどなど、どこにでもいます。

ヒトスジシマカの生態

洋服の上からでも血を吸おうとするヒトスジシマカ

産卵前のヒトスジシマカは、洋服の上であっても果敢に血を吸おうとトライしてきます。薄い生地なら服の上からでも血を吸う事も可能です。

そして、無事に血を吸い貯めたら産卵します。

ヒトスジシマカは、 10日前後で卵から成虫(羽化)になります。
卵から発育の最適温度環境は25℃〜30℃なので、夏によく見かけたり刺されたりしますよね。

ヒトスジシマカは30日ほどの生涯の内に、2~4回ほど産卵し、一度に100~200個ほどの卵を産みます。

つまり、1匹のメスのヒトスジシマカが、10日に一度の割合で100個以上の卵を産むわけです。

ヒトスジシマカの満タン状態

ご覧の通り、血をMAXまで吸ったヒトスジシマカのお腹は何倍にも膨れ上がります。

産卵のためにここまでしかかりと吸うんですね。
吸血している時間は、お腹がパンパンになるまでに30秒程度かかります。

血を吸うのは、メスで寿命が30日ぐらいですから、一生の間に血を吸うのは3回程度。

多めに計算すると、30日の間に1匹のメス♀だけで、800個近くの卵を産むことになります。
これが、数十匹になると…

夏の時期の台風後などに、卵が一斉に成長して大量発生することがあるんですけど、そうなるともの凄い数になりますよね…

ちなみに、冬の間は卵で越冬しています。

しかし、ヒトスジシマカもただ血を吸う悪者ではなくて、交尾前に花の蜜(みつ)を吸っている間に、花の受粉を手伝っているので花の種類によっては他の昆虫が来ないのでなくてはならい存在となっていたりします。

さらに、幼虫(ボウフラ)の時には、有機物を食べてくれるため水の浄化作用があります。

つまり、地球の循環の一部を担っている生物でもあるんです、実は。

ヒトスジシマカ対策のマメ知識

ヒトスジシマカにプスッとされた

環境のためにいいとは分かっても、刺されて痒い思いをしたくないですよね。
皆さん様々な方法で、蚊に刺されないための予防策や対策をされていることでしょう。

そんな蚊よけ対策のマメ知識を取り上げたいと思います。

ぶら下げらり貼っておく虫よけプレート

使っている率がかなり高いのが、「虫よけプレート」です。

キンチョーやフマキラーなどの殺虫剤の有名会社から出ていますしCMでも見かけますからね。

※ユスリカについて詳しくは「ウジャウジャ飛んでる蚊の群れは『セスジユスリカ』」の記事を参照してみてください。

なので、血を吸ってくるヒトスジシマカは対象外なんです。

といった情報はよく耳にすると思いますけど、実際のところ効果は全くないのでしょうか??

マメ知識

虫コナーズや虫よけバリアなどの商品は、殺虫剤に使われている「ピレスロイド系薬剤」といった薬品が使われています。つまり弱い殺虫剤なので、ヒトスジシマカに対しても効果はゼロではないでしょう。

じゃあ何パーセントぐらいかと言われると…

さらに、吸血意欲を失くすなどの影響もあり得るので、驚異的にヒトスジシマカが来なくなるとか血を吸わないといったレベルではなくても、個人的には科学的に何かしら影響力は期待してもいいと思います。

蚊よけゼラニウム

天然の蚊よけとして有名なのが、ホームセンターなどに売られている「蚊よけゼラニウム」。
蚊連草といった名前で並んでいたりもします。

これは、蚊よけゼラニウムからシトロネラという匂いし、その匂いを蚊が嫌うためヒトスジシマカも近づかなくなるというわけです。

さらにそのシトロネラは、二酸化炭素の匂いを感知する機能も麻痺させる効果もあるとされているので、蚊よけ効果があるというわけです。

マメ知識

蚊よけゼラニウムは、普段からシトロネラを発しているのは微々たるものなので、その効果は数十センチにとどまってしまいます。

小さな鉢植えではなおの事、効果は期待できないんですよねぇ…

なので、蚊よけゼラニウムを効果的に使うには、BBQや花火などの時に足元に置いておいたり、新芽が特にシトロネラが強くでるので指でほぐして直接足に塗り付けておいた方がヒトスジシマカには効率的!!

単純に、シトロネラエキスの虫よけ製品がありますけど、それらと同じように使用できます。

最強は蚊取り線香か

蚊にはやっぱり「蚊取り線香」ですね。

でも、蚊よけプレートみたいに対象は、ヒトスジシマカのような吸血性の蚊じゃないってことはないの??って思ってしまいますよね。

マメ知識

蚊取り線香は除虫菊を使った方法ですけど、除虫菊は種の胚珠に殺虫成分のピレスロイドが含まれている、れっきとしたキク科の植物です。

キンチョーは、その除虫菊を使って1890年に初めて蚊取り線香として商品化していますので歴史は長いです。

そんな昔からなくなることなく使われてきているからこその信頼感がありますよね。

ちゃんと効能効果には、「蚊成虫の駆除」と書かれていますし安心の商品なのです。

ペットや赤ちゃんがいる場合などもふまえて、極力天然素材に近い物のマメ知識としてまとめてあります。

状況に合わせて参考にしていただけたらと思います。

血をそのまま吸わせておく

ヒトスジシマカに刺された後

蚊全般的に言えることなのですが、まず麻酔効果のある唾液を注入してから血を吸いはじめます。
なので、私たちは針のような口(口吻)が刺さったいる事に気づきにくいんですね。

そして、その唾液がアレルギー反応を起こして後から痒くなってきます。

でも、ヒトスジシマカにとっては、大切なエネルギーを無駄にはしたくないので、無事に満タンまで血を吸い終わったら、最後に飛ぶたつ前に麻酔薬も回収していくわけです。

つまり、半端な時に叩いて潰してしまうとその分たくさんの唾液が残っている事になるので余計に痒くなってしまうわけです。

ヒトスジシマカのマメ知識

それなら、最後まで血を吸わせて痒みの元になる唾液まで回収してくれるのを待てばいいわけです。

実際に、何度が試してみましたけど場合によっては、赤く腫れるのに全く痒くなることもなかったです。

ただ、刺す場所や刺した蚊(カ)の能力などによると思いますけど差がありました。

統計的に痒さの加減をみてみたところ、深く刺してきたときに最後まで吸わせると痒くない率が高かったです。

浅い刺し方だと凄く痒いんですけど、途中で逃げるのと最後まで吸うのでは痒みがひく早さに差がでていました。

まあ気のせいだとしても、満タンまで吸えばその日はもう血を吸いにこないので、半端に吸って逃げて何カ所も刺されて痒くなるよりは最小限で済まむのは間違いないです。

そこまで、大群でヒトスジシマカがいる場所でなければ満タンまで吸わせれば、1匹に対して1カ所しか刺されずに済む方法なので、考えようによって上手な対処法のような気がします。

でも、血を蓄えたら産卵するので、あとでウワッと増えることになるんですけどね…

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