茶色の飛ぶナナフシ『タイワントビナナフシ』

タイワンナナフシ
草
レア度  
すばしっこい度 
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飼いたい度  

 

タイワントビナナフシ(Sipyloidea sipylus)

学名 Sipyloidea sipylus
種類 ナナフシ科 トビナナフシ亜科
分布地域 本州・四国・九州・沖縄
活動時期 5~12月
エサバラ科の植物など 
大きさ 75~80ミリぐらい

パッと見はどこにでもいそうなナナフシだけどなんだか色が薄いような…
と思っていたら、飛んで逃げていくしササッと歩いて逃げていく!!

そんなナナフシを見かけたらそれは『タイワントビナナフシ』かも。

じっとしていればよく見るナナフシですけど、飛ぶとショウリョウバッタまでとは言わないですけどパタパタと羽ばたいて飛ぶので「えっ!!!」と一瞬不意を突かれます。

見た目には、翅があるようには見えないですからね。

名前からして外来種ですけど、どんなナナフシなのかいつも通り情報をまとめていきたいと思います。

枝よりも枯れ草に似ているナナフシ??

タイワンナナフシは枯草似??

ナナフシと言えば枝のイメージですけど、タイワントビナナフシはなんだかもっと柔らかい感じの質感と色をしているので、枯れた草の葉のような印象があります。

ゴツゴツした質感がないので、ちょっとシュっとした感じなんです。

トゲトゲしさもないので、ツルツルした質感の木のような太目の枯れ草のようななんとも言えない雰囲気があります。

例えるなら、ススキの茎みたいな感じですかね。

タイワントビナナフシの情報

タイワンナナフシの情報

タイワントビナナフシの分布

もともとが暖かい地域のナナフシなので、国内では関東まででポツポツ見れるぐらいが分布域になっています。

でも、徐々に分布域を広げているタイプなので、もう少し広い範囲で見れるようになっていくかもしれないです。ちょっと北海道までは厳しいでしょうけど…

トビナナフシは外来種ですけど、害虫として嫌われ者扱いは受けていないです。

国外だと、名前の通りの台湾をはじめ、中国、東南アジアなどに分布しているナナフシです。

タイワントビナナフシの特徴

タイワントビナナフシの特徴は、やっぱり飛ぶことですね。
飛ぶ種類のナナフシは、トビナナフシとしているのですが国内にいるトビナナフシの中ではタイワントビナナフシは翅が一番大きいです。

お尻の先の近くまであるぐらい翅があるので、翅の長さでもすぐにタイワントビナナフシだぁ!!と分かります。

タイワンナナフシ

でも、凄く飛ぶの上手いかというとそうでもなくて、地面から飛び立つといったレベルではなくて高い所からヒラヒラと舞いながら逃げていく感じの飛び方ができるぐらいですね。

自分の飛ぶ能力があるので、逃げる時はササッと上を目指して移動してヒラヒラと飛んで移動するのが得意技といったところですかね。

タイワンナナフシ

翅の色は白ではなくてピンク色をしています。
なんだか淡い感じのする柔らかいフワッとした翅です。

ガシッと触るとすぐに切れてしまいそうな繊細さがあります。

あまり強い翅ではないので、長い距離を飛ぶほどの力はない造りになっていますね。

タイワンナナフシに質感

体の全体的な色は、茶色というよりもベージュ系の淡い色合いをしています。

よく褐色系でまとめた色で表現しますけど、タイワントビナナフシはもっとフワッとした柔らかい色で触った感じがもきゃしゃな感じに見える色をしています。

そして、所々に小さな黒い模様が入っていて木の質感を演出しています。
模様の入り具合は個体差があるみたいです。

見た目の特徴として、触角は長いです。

タイワントビナナフシの住処

いる所にはいる。
と言ってしまうのとそれまでなのですが、同じ建物の壁に違う個体が来ていることがあったのでどこか近くにタイワントビナナフシの育った環境があったんでしょうけど、やはりいる所にはいるみたいです。

とは言ってもそれでは情報にならないので、キイチゴの種類の葉をよく好んで食べるのでその周辺が可能性が高いでしょう。

他にも、フジ、キク、 クリ、サンゴジュ、バラ科などの植物の葉も食べるので、この木を探そう!!と言える生き物ではないのですみません…

ナナフシって結構色々な植物の葉を食べますけど、タイワントビナナフシも同じなもんで…

タイワントビナナフシの生態

ナナフシは夏のイメージが強いですけど、タイワントビナナフシは活動期間が長いというか成長して姿を見るのが遅い感じがします。

なので、夏というよりも秋の方が出会う確率が高いナナフシです。
春から夏に孵化して、成長したタイワントビナナフシに秋頃に出会うといったパターンですね。

エサとなる食草は、先ほど取り上げたように結構幅広く食べてくれます。
飼う場合は、基本はキイチゴを中心にクリやバラ科の葉を準備できればOK!!

イチゴの葉も食べるようなので、イチゴを育てておけばエサの供給をしやすいしイチゴを自分が食べれるのでもう言う事なしですね。

産卵は何かの植物に似た卵を産み落とすのではなくて、一つ一つ粘着タイプの卵をどこかに産み付けて貼りつけていくナナフシでは珍しいパターンの産卵になります。

タイワントビナナフシは臭い

よくタイワントビナナフシは臭い!!と言われています。
ゴボウのような臭いとか、玉ねぎの腐ったような臭いといった感じで臭いと。

でも、個人的には全くその匂いが分からなかったです。
普通に手に乗せて写真も何度も撮っているんですけど、全然その臭い匂いが分からなかったんですよねぇ…

私の鼻がおかしいだけなんでしょうか…

臭い説を実証できていないのでもしかしたら、絶対に臭い訳ではなくて人によってはむしろ好きな匂いなのでは!!と勝手に思っております。

一応、苦手な人もいると思うので、匂いの種類は違いますけどカメムシのように一度臭い匂いが付くと取れにくい油分でできた分泌液だと思うのでよく注意しておいてください。

特に小さな子供だと、ナナフシはカメムシのように臭い虫だとトラウマになったら可哀そうなので。

カメムシも全部が臭いわけではないのと同じですね。
イメージって怖いですから…

枝そっくりだから『エダナナフシ』

多く人に親しまれて、ペットとして飼う人も多い昆虫の代表のナナフシ。
今回は枝にそっくりなナナフシだから、そのままの名前で『エダナナフシ』。
ナナフシ(ナナフシモドキ)と並んで、最もメジャーなナナフシです。
個人的には、エダナナフシがナナフシの中で一番よく出会う種類ですね。

なぞの多いトゲトゲのナナフシ『トゲナナフシ』

トゲトゲしていて、枝にそっくりな『トゲナナフシ』。
ちょっと見付にくいような気がしますが、ひょこり現れる時は現れるナナフシの一種です。

ただ、ほとんどがメスで、正式にオスが日本で発見された例が1例しかないので、オスを見つけられるのはかなりレア度が高いです。激レアです!!

夏から秋に大量発生する緑の臭い代表!!『ツヤアオカメムシ』
カメムシは種類がとても多いですけど、身近な臭いカメムシの代表といえば『ツヤアオカメムシ』です。
小さい日本唯一のハナカマキリ科『ヒメカマキリ』

見るからにカマキリだけど子供なの??と思える体型なのが『ヒメカマキリ

小さいけど立派な成虫なんです。
翅もしっかりとありますから明らかに違うのが分かると思います。

見た目も小さくて変わっていますけど種類も変わっていて、日本では唯一のハナカマキリの種類に入るカマキリなんです!!