ハナオイアツバ(Cidariplura gladiata)
【種類】 ヤガ科 クルマアツバ亜科
【分布地域】 本州・四国・九州・沖縄
【活動時期】 6~8月
【エサ】 食べない
【大きさ】 24~33ミリぐらい
キレイな三角形の格好でいることの多い『ハナオイアツバ』
大きさ的にも可愛らしいくて、茶色に白い模様があって紙飛行機のように飛んでいってしまいそうな蛾です。
特徴となっているのはなんと言っても鼻!!
正確には鼻ではないんですけど、「えっそんなに!!」ってほどのチャームポイントになっています。
ハナオイアツバは毒や害はあるのか
毒も害もないです。
正確になんの葉を食べているか分かっていないですけど、幼虫も小さいですし食害になることもないでしょう。
ハナオイアツバは鼻が立派
漢字では、『鼻負厚羽』となっているほど鼻が長くて背負っているように見えるほど鼻が立派!!
でも、実際には鼻ではなくて「下唇鬚(かしんしゅ)」という器官で、匂いを感知したり目(複眼)を掃除するためにあるのですが、ハナオイアツバは特別長いので掃除はできないほど…
ちょっと角度的に分かりにくいですけど、顔の鼻の辺りからそのまま背中の方までずっと続いているのほど「下唇鬚(かしんしゅ)」が長いんです。
前に向かって尖ったりするのではなくて、そのまま背中に向かってL字型に曲がっているというかなりの個性派!!
真っ直ぐに伸ばしたらかなりの長さのはず…
ある意味ピノキオのように長いと思いますよきっと。
ハナオイアツバの情報
ハナオイアツバの分布
日本では北海道には分布していないので、寒さには弱いようです。
国外だと、朝鮮・中国・台湾などにもいるので幅広く分布している暖かい地域が好きな蛾です。
ハナオイアツバの特徴
一番の特徴は、鼻に見える下唇鬚(かしんしゅ)が長くて背中まで膨らんでいるように見えることです。
でも、この特徴はオスだけで、メスはこの長い鼻(下唇鬚)がないのでちょっと分かりにくい…
色は、濃い目の茶色がベースです。
翅(はね)の上の方の端よりには、左右対称の白い模様が入ってます。
そして、下よりの辺りと下の縁にほぼ真横に向かう白いと黒ぽっい細いラインが入ってます。
このラインは、前翅(ぜんし)と後翅(こうし)をまたいでキレイに一本線のようになっています。
まあ、これは自分だけかもしれませんけど、真上から見ると三角に鼻がちょこんと出っ張っているので、扇子(せんす)や団扇(うちわ)を逆さにしているような形にも見えます。
ハナオイアツバの住処
夜の街灯や自販機に集まって来る蛾に混じっていたりします。
よく探せば、公園や家の庭など身近な所にも留まっていますよ。
ハナオイアツバの生態
これだけ、下唇鬚(かしんしゅ)が長いのは珍しいです。
でも、下唇鬚(かしんしゅ)がここまで長いことの意味ははっきりと分かっていないんです…
メス♀と少しでもめぐり逢う確率を上げるためなのかもしれません。
だとしたら、なんとも熱いハートの蛾なんでしょう!!