

バラの葉っぱに集団でいてあっという間に食べ尽くしてしまう、イモムシ集団が『チュウレンジバチの幼虫』です。
この幼虫たちに葉っぱをやられてしまってバラが咲かなかったなんてことにもなるので、バラを育てる時にはなかなか困った存在ですね。
チュウレンジバチの幼虫とは

【種類】 ミフシハバチ科 ミフシハバチ亜科
【分布地域】 本州・四国・九州・沖縄
【活動時期】 4~9月
【大きさ】 8ミリぐらい
チュウレンジバチは、ムフシハバチ科の蜂(ハチ)です。
なので単純に蜂(ハチ)の幼虫というわけです。
蜂(ハチ)の幼虫と聞くと、ミツバチとはアシナガバチのイメージが強いかもしれないですけど、ちょっと違ったハバチという種類の蜂(ハチ)になります。
なので蜂は蜂でも、針で刺してくることはないです。

このチュウレンジバチの幼虫は、バラ科の植物の葉っぱをエサにして育ちます。
4月頃から出始めて、8月ぐらいまで活動している幼虫です。
たくさんいるけど毒はない
1匹1匹が小さいですが毒があるのか心配になると思いますけど、毒はないので安心してください。かぶれるとか湿疹ができるといったことはないです。
体に毛虫のように、毛はないのでツルっとした質感です。
ずらりと並んでウジャウジャとキレイに並んでいたりするので、集合体恐怖症の人にとっては脅威ですけど…
それ以外は人間にとっては、特に害はないのですね。
チュウレンジバチの幼虫の特徴

チュウレンジバチの幼虫は、体は小さくて透き通ったような緑色をしていて、頭が黒いヘルメットをかぶったような形をしています。
そっくりの、オオシロオビクロハバチというやはり蜂(ハチ)の幼虫もバラ科の植物の葉っぱを食べるんですけど、顔の形が明らかに違います。
なので、頭が黒くて大きくツヤツヤしたのがチュウレンジバチの幼虫になります。
オオシロオビクロハバチの幼虫とは、バラの葉の食べ方が違うのでチュウレンジバチの幼虫と見分けたい時は、この特徴ですぐに見分けることができます。
食べ方が激しいので、集団で葉っぱのフチからガシガシと勢いよく食べていきますから。
チュウレンジバチの幼虫からバラを守る

チュウレンジバチの幼虫は、よく食べるのでバラの葉をあっという間に食べ尽くしていきます。
「あれ??バラの葉が消えてなくなった…」
なんてことになるほど、見事に食べ尽くしていきます。
一つの葉っぱが食べ終わったら次の葉へと移動していくので、体は小さいですけど食欲が凄いのとなんせ数が多いので次から次へとバラの葉を食べていき、太い筋と茎だけ残して丸坊主にしてしまうのです。
なので、バラにとっては葉としての光合成の機能を失ってしまうので、枯れるまではいかなくても、弱ってしまうので花をつける余裕がなくなってしまいます。
バラは花が楽しみですから、チュウレンジバチの幼虫によるダメージは大きいですね。
小さな株は比較的安全
苗が小さかったり挿し木で植えた苗には、チュウレンジバチが卵を産み付けるための茎の太さがないので狙われることは少ないです。
でも、すぐ近くに大きな株があると、移動してくる可能性はゼロではないので鉢植えの場合は離して置いておくのがベストです。
なんといっても見た目のわりにかなりの大食漢ですから…
見つけたらすぐ対処
まずは、幼虫になる前に発見できるのが一番の予防になります。
成虫のチュウレンジバチが茎に付いているのを見つけたら、刺されることはないので素手でもいいですし、ピンセットでもいいので捕まえて捕殺すれば間違いないのですが、できれば追い払う程度にとどめていただけると嬉しいです。
幼虫になってからも、基本的には集団でいるので葉の付け根から切ってしまえばまとめて捕まえることができるので、その後のダメージを考えるならそこはズバッと処理すれば最小限のダメージで済みます。
切り取った葉は、できればどこか近くに野ばらでもあればそこに切った葉ごと置いておけば無駄に殺すことなく平和に解決できます。
いっそのこと飼う
幼虫の状態で見つけたなら、虫かごに入れて観察するのも楽しいですよ。
下に土をひいておいて、切り取った葉をそのままポンと置くだけで飼うことができます。
エサは、植えてあるバラの葉っぱを使うと意味がないので、野ばらが近くにあればその葉を取ってきて入れておけばOK!!
なので、野ばらがないとちょっと難しいので、エサの供給が無理なくできそうなら飼育してみるもの楽しいですよ。
サナギになる時は、土に少し潜るか土の表面辺りでサナギになるので、必ず土を入れて軽く湿らせておいてあげてください。
夏の終わりごろの幼虫は、サナギのまま冬を越すので観察するならそれよりも早くないと、成虫になってでてくるのをしばらく春まで待たないといけないので、早い時期の方がすぐに羽化してでてくるので観察しがいがありますよ。



