ユリがボロボロ!!フンのようなものがいっぱい!!『ユリクビナガハムシの幼虫』

ユリクビナガハムシ

ユリの葉っぱが随分と食べられているのにその犯人の姿が見えない…
でも、フンのようなものはいっぱいあるのになぁ…

そんな時は、間違いなく『ユリクビナガハムシの幼虫』が隠れています!!

ユリクビナガハムシはユリの害虫

ユリクビナガハムシの幼虫の害

5~6月に発生するユリクビナガハムシは、幼虫の時も成虫になってもユリを食べます!!
しかも、結構な勢いでガシガシ食べてしまいます。

食べるのは葉っぱだけでなくて蕾(つぼみ)も食べてしまうので、ユリクビナガハムシはユリの害虫とされる嫌われものなんです。

なんと言っても、このユリクビナガハムシはユリだけを食べて生活しているので、他には行かずに集中して食べてしまいますからね。

ユリクビナガハムシはハムシ科の仲間になるんですけど、 ユリクビナガハムシ以外のハムシも結構いろいろな植物の葉っぱなどを食べるので害虫扱いになることが多い虫でもあります。

大切にしているユリがガジガジにされたくないのに、どうやってユリを守ったらいいんでしょ。

幼虫は自分のフンで隠れている

ユリクビナガハムシの幼虫の隠れ蓑
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ユリクビナガハムシは、かなり巧みにユリを食べています。

自分のフンを体にまとって擬態して生活しているんです。

パッと見は、ユリの葉っぱに 大きさが7~10ミリぐらいのフンが付いているようにしか見えないで、まずは見つけることから始めます。

フンで身を隠すユリクビナガハムシの幼虫
ちょっとだけフンを剝がした時

少しだけそのフンを外したらなんとなくシルエットが見えてきましたよぉ~
これじゃあ、確かにバレないですよね…

しかも、栄養を吸収した後のカスをフンとして出して隠れるのに使うので、無駄なエネルギーをかけずして身を隠す効率のよさ!!

凄い合理的ですよね。

ちなみに毒があるわけではないので触っても大丈夫です。

ユリクビナガハムシの幼虫の隠れ蓑の中身

ちなみに、全部隠れ蓑になっているフンは簡単に剝がすことができます。

隠れ蓑の中は、小さな脚がチョコンと付いたずんぐりむっくりな感じのかわいい幼虫なんです。

でも、苦手な人にはちょっと刺激的でしたね。

ちなみに成虫になると、アズキ豆みたいな虫になります。

ユリを食べる赤い虫!!『ユリクビナガハムシ』
名前の通りユリが大好きな『ユリクビナガハムシ』。ユリしか食べない偏食家なので、ユリ科の花を育てている人達にとっては害虫とされているハムシの仲間です。

ちょっとカミキリムシに似ていますよね。

甲虫としては同じ部類に入るんですけど、ハムシ科になるので全く別ものです。

ちなみに、成虫もユリの葉などを食べます。

成虫になると結構目立ちますけど、幼虫のうちは見事に擬態して鳥などから身を守りながら人間にもバレずにムシャムシャとユリを食べているわけです。

賢い!!!!

ユリクビナガハムシからユリを守る

ユリクビナガハムシの幼虫からユリを守る

基本的には、虫好きとして駆除してほしくないのが本音です。

でも、あまりにも大量に発生してしまうと、あっという間にユリが見る影もないほどになっていまいますからね…

ボロボロになり過ぎて、ユリの花が咲かないということもよくあります。

ただ京都では絶滅危惧にされている昆虫でもあるので、害虫害虫とやたらめったに駆除していくといつの間にか国内でも珍しい種類になってしまうことでしょう。

できれば捕獲駆除

個人的には、割箸などで捕獲して少し離れた空き地などユリを育てている人が近くにいない場所に放してもらえると嬉しいです!!

大きさが1センチほどですから、ちょっと箸で取るには根気がいりますけど幼虫のうちに捕獲できれば被害は最小限ですみますからね。

ちなみに、捕獲して駆除すれば薬を使わないのでユリや土壌にも一番安全な方法です。

最近の薬剤は優秀ですけど、使わないに越したことは無いですから。
これは間違いないです!!

農薬を使うなら一般的に、スミチオン乳剤やオルトランが勧められますけど持続性がある薬剤ですからそれなりの負担もあることをお忘れなく。

天敵に任せる

ユリクビナガハムシは、幼虫の時は擬態して隠れていますけど天敵がいないわけではないです。

様々な昆虫たちにとっても天敵となっている、集団で攻撃を仕掛けるアリたちです。

他にも、寄生蜂や蜂などにも狙われるので、可能な環境ならそのままにしておいてもある程度は天敵によって数が減っていくので自然に任せるのも選択肢の一つにしてもらえると嬉しいです。