オオエグリシャチホコ (Pterostoma gigantinum)
【種類】 シャチホコガ科
【分布地域】 北海道・本州・四国・九州
【活動時期】 4~10月
【エサ】 花の蜜など
【大きさ】 オス50~55ミリ メス65~70ミリぐらい
『オオエグリシャリホコ』は、擬態上手のシャチホコガの種類です。
横から見ると、翅の形がデコボコしている感じで枝や幹の表面に似た造りになっているカワイイ蛾です。
木目模様のような柄が、なんとも素敵♪
鼻が飛び出ていて横長で、お尻がフサフサしているのでよく見ると結構面白い蛾です。
オオエグリシャチホコは毒や害はあるのか
毒はないです。
ただ、鱗粉アレルギーの場合は、一応注意してください。
モフモフしていて、そこそこの大きさはあるので。
害になる事もないのですが幼虫の時に、フジ、イヌエンジュ、ハリエンジュ、エニシダ、ニセアカイアなどを食べるので植えている場合は食害に遭うかもしれないです。
とは言っても、葉っぱを全部食べ尽くすことはないです。
幼虫の時も毒があるわけではないですから、そこまで害になることもなく成虫になっていつの間にか去っていってくれますよ。
オオエグリシャチホコの顔はシュッと長い
オオエグリシャチホコの顔(頭部)の辺りはモフモフしていて横長の感じが愛嬌あってカワイイですよねぇ~
モサモサしているから、目がどこにあるのかちょっと分からないぐらいですね。
シュッとしていて、優しい雰囲気がまたいい感じです。
オオエグリシャチホコの情報
オオエグリシャチホコの分布
モコモコしているから寒さには強いのか、国内だと沖縄以外の分布となっています。
国外では、朝鮮や中国にも分布しています。
オオエグリシャチホコの特徴
オオエグリシャチホコは横から見るとデコボコになっていますけど、名前の通り翅(前翅)のちょうど真ん中辺りでえぐれているようになっているのが特徴です。
頭から背中にかけて毛がモフモフしています。
尾の先っぽが、閉じている翅の間から飛び出るような感じで毛が出ているのがチャームポイント。
また、鼻(下唇鬚)が長くてまるでピノキオのよう。
そして、鼻(下唇鬚)も毛でフサフサしています。
色は、ベースが白に近い褐色系で、翅脈(しみゃく)に沿って筋が入っていてそれが枝や樹木の表面に似た柄に見えるので、とまっている場所によっては見つけにくいでしょうね。
オオエグリシャチホコの住処
雑木林や草むらに隠れていることが多いですが、林の近くの家なら壁に留まっていることもあります。
幼虫の時は、エニシダを食べるので庭に植えてある場合はひょっこり出てくることも。
オオエグリシャチホコの生態
オオエグリシャチホコは、隠蔽型の擬態で身を守っています。
とはいっても、壁にとまっている時は普通に目だっているので見つけにくいわけではないです。
活動時期が、4月~10月の春から秋までなので結構長いです。
そのうちに、2回発生します。
オオエグリシャチホコは、オスもメスも大きさ一回り大きいので、メスの方が目につきやすいからもしれないですね。
口吻(こうふん)があるので、花の蜜や水などを吸って生活しています。
夏頃には、幼虫がムシャムシャとフジ、イヌエンジュ、ハリエンジュ、エニシダ、ニセアカイアなどのマメ科の植物の葉を食べている姿を見かけることも。
育った幼虫は、蛹になる前に土に潜り蛹の状態で冬を越します。
オオエグリシャチホコは、やっぱり真横から翅のえぐれ具合や、背中回りのモフモフ感、鼻(下唇鬚)がニョキっと伸びた感じを楽しんでもらいたいですね。
なんとも優しい色合いで、つるっとした木の表面の見える『ウスキシャチホコ』 顔回りと前脚の白い毛がフサフサしているのがカッコイイ。ちょっと気品のある風格の蛾です。
キレイな三角形の格好でいることの多い『ハナオイアツバ』 大きさ的にも可愛らしいくて、特徴となっているのはなんと言っても鼻!!
名前の通り、大きな白い筋模様が入っていて茶色のカラーなので、個人的にはチョコレートとバニラのお菓子に見えてしまう『シロスジツトガ』