オオクロヤブカ(Armigeres subalbatus)
【種類】 カ科
【分布地域】 本州・四国・九州・沖縄
【活動時期】 5~11月
【エサ】 オスは花の蜜など、メスは人や動物の血液
【大きさ】 8ミリぐらい
シマシマの血を吸う蚊(カ)の定番はヒトスジシマカですけど、その2倍近くあるのが『オオクロヤブカ』です。
パッと見は、ヒトスジシマカが異常に大きくなった蚊なのカなぁ~
といった感じですけど、 クロヤブカ属なので全くの別の種類です。
しかも、ヒトスジシマカとは違って生息場所が衛生的よくないのであまり刺されたくない蚊でもあるんです。
オオクロヤブカは血を吸ったり害になるのか
オオクロヤブカは、ガッツリ血を吸う吸血性の蚊です。
なので、ヒトスジシマカと同様でデング熱やジカ熱を発症させるウィルスを媒介する可能性があります。
現段階では日本で蚊からの感染は確認されていないですけど、日本脳炎を媒介する蚊としては有名なのでなかなか侮れない存在です。
生息環境がヒトスジシマカよりも悪い場所にいるので出来るだけ避けたい存在でもあります。
オオクロヤブカの情報
オオクロヤブカの分布
ヒトスジシマカと同じで、北海道以外の地域に分布している蚊です。
細かく言うと、盛岡よりも以南に生息しています。
オオクロヤブカの特徴
名前の通りで、大きくて黒い蚊ということが最大の特徴です。
でも、腹部はノコギリの刃を逆さにしたように白い模様(鱗粉)が入っています。
なので、ヒトスジシマカとは白い模様の入り方も幅も明らかに違っています。
そして、脚は黒一色でシマシマになっていません。
飛んでいる時は分かりにくいですけど、体が大きいからこれは結構分かりやすいポイントですね。
オオクロヤブカの住処
オオクロヤブカの繁殖場所は、公園などの公衆トイレや家畜の糞尿が溜まる場所などの汚染されている場所を好みます。
他にも下水や防火水槽など、なんせ汚れているハエの幼虫のウジ虫が湧くような場所に近い所です。
なので、オオクロヤブカがいる所は近くにそうした場所がある可能性が極めて高いと思ってください。
オオクロヤブカの生態
オオクロヤブカのは、汚れた場所で産卵しそこで幼虫期を過ごします。
なので、出来るだけあまり刺されたくない蚊ですよね…
何を媒介しているか分からないですからね…
ちなみに、成虫になってから多いということはもちろん幼虫の時も大きいです。
生息場所の関係もあって実物は見たことがないですけど…
冬は、卵の状態ではなくて幼虫で越冬するたくましいタイプです。
なので、いつまでも水が溜まっている場所は、汚染させている水だと喜んでそこで冬を越すことになるので気を付けたいですね。
成虫になると体が大きいだけあって、血を吸うために刺す針状の口器もヒトスジシマカよりも太いので、刺された時にチクッと感じ事があります。
他の吸血性の蚊も同じなんですけど、普段見えている針状の口器をそのまま刺しているのではなくて、下唇の鞘(さや)に収まるような仕組みなので実際に刺さるのは結構細かったりします。
まあでも、チクッときますけどね…
口元をよく見ると、下唇が曲がってその中を細いストロー状の口で血が吸い上げているのがわかりますかね。
お腹がパンパンになるまでしっかりとロックして血を吸っているのがよく分かります。
この後すぐにお腹が満タンになって去って行きました。
血を吸う早さは、ストローが太いからか結構早く吸い上げていきます。
体が大きい分、すばしっこさはそこまで速く感じないので手では叩きやすかったりします。
とはいっても、蚊であることには変わりないので決して侮れる相手ではないです。
アカイエカの方で紹介していますけど、電撃殺虫ラケットが他の蚊よりも体が大きいので当てやすいです。
今回は我が身を犠牲にしましたけど、とりわけオオクロヤブカが危険というわけではないです。
しかし、オオクロヤブカの生活する環境的にできるだけオオクロヤブカには刺されない方がいいので、見かけたら場所を移すなどすることをお勧めします。
そして、もしこの蚊が家の周りに出てくるようなら繁殖場所をなくすようにして対処していきましょう。