セスジスズメ(Theretra oldenlandiae)
【種類】 スズメガ科
【分布地域】 北海道・本州・四国・九州・沖縄
【活動時期】 6~10月
【エサ】 花の蜜など
【大きさ】 50~70ミリぐらい
インパクトのある大きな蛾ですけど、模様と形の感じがブーメランっぽく見えませんか??
ちょっと矢印のようにも見えますかね。
THE蛾!!といった雰囲気ではないハンググライダーのような『セスジスズメ』
蛾の仲間なのに、スマートなスタイルが個人的には凄く好きです。
スタイリッシュな体型だけあって優れた飛行技術の持ち主でもありますからね。
セスジスズメは毒や害はあるのか
毒がある蛾の種類ではないです。
ただ、大きいってだけです。
でも、害はあります…
とは言っても、成虫の蛾の状態ではなくて、幼虫の時期にです。
幼虫の時に食べる葉っぱが、ホウセンカ、サトイモ、サツマイモなどなので、家庭菜園や花壇が食害に遭いやすいです。
カラーの花も、サトイモ科なので食害に遭います。
他にも、ヤブガラシなどの雑草も食べるので必ず菜園が狙われるわけではないです。
とはいっても、、幼虫も大きいので食べる量が半端じゃない!!
あっという間に、葉っぱを食べつくして茎(くき)だけ残して丸坊主にしてしまうほど…
やられてしまうと結構ショックが大きいですからね…
なので、幼虫の時は害虫として扱われています。
虫好きにとっては可哀そうですけど、菜園家にとっては天敵ですからね。
セスジスズメは顔もスマート
セスジスズメは身体もスマートですけど、顔立ちもスッキリとした感じでまとまっています。
フサフサの毛並みで、鼻がシュっとした感じの動物系の雰囲気すらありませんか??
トナカイ系のような、ウサギのような感じですかね。
このタイプの顔は、個人的は結構好きなんですよねぇ~
セスジスズメの情報
セスジスズメの分布
日本全国に分布しているので、結構メジャーな種類の蛾です。
でも、色のせいなのか意外出会わなかったりするんですよねぇ…
国外では、インド、ニューギニア、マレーにも分布しています。
セスジスズメの特徴
特徴は、名前の通りで背中に白い筋模様が入っていることです。
黒い点が左右対称にあります。
また、翅(はね)には、逆Vの字のキレイな濃い茶色と肌色の太いライン模様が入っています。
形としては、ハンググライダーのようにも見えます。
これが、見方によっては上を向いている矢印マークに見えるのは私だけかな…
ベースの色は、ご覧の通りの茶色系になっています。
頭の回り辺りが、毛皮のファーのようにフサフサしています。
セスジスズメの住処
公園や庭、家の壁などに普通に留まっています。
夜のコンビニや公衆トイレなどの夜明るい場所で出会うこともあります。
セスジスズメの生態
1.5ミリほどの卵から、翅(はね)を広げると50~70ミリの成虫までに約3週間ほどと驚異的。
幼虫の時期から成虫になるまで飼育を楽しんで、成虫になったら自然に帰してあげる人が多い育てやすい幼虫です。
その分、自然環境でもたくましく育っていく強い子です。
秋頃に生まれた幼虫は、冬前に簡単な繭(まゆ)と呼んでいいのかと言えるほどざっくりした繭を作ってその中で蛹になって越冬します。
そして、次の春に羽化してでてくるのを繰り返しています。
止まっているのを見かけることの方が多いと思いますけど、翅(はね)の形がハンググライダーのようになっていかにも速そうなこの特徴的な形状が関係して最大で時速50キロで飛ぶことが可能です。
さらに、ホバリングすることもできるので優れた飛行技術の持ち主なんです。
なんと卵を産みつける時にも、葉っぱに止まって産むのではなく飛びながらホバリングして産み付けるほどのエキスパート!!
なので、菜園などにとっては害虫扱いの存在ですけど幼虫から飼ってその驚異的な成長速度を楽しむことができます。
もし成虫まで成功したら飛行のスペシャリストを自然に逃がしてあげるのがベストですね。