アシダカグモ(Heteropoda venatoria)
【種類】 アシダカグモ科
【分布地域】 本州・四国・九州・沖縄
【活動時期】 1年中
【エサ】 ゴキブリやガ、他のクモなど
【大きさ】 オス15~20ミリ メス 25~30ミリ
時々、我が家にもやって来るでっかいクモ!!
それが通称アシダカ軍曹とも呼ばれる、『アシダカグモ』!!!!
家に出てくる大きな蜘蛛では、かなりの有名人ですね。
とにかく大きいですから。
初めて見た時は恐ろしさするら感じほど大きい蜘蛛です。
アシダカグモにそっくりな蜘蛛で、イオウハシリグモやコアシダカグモという蜘蛛がいます。
コアシダカグモは名前もそっくりなように、見た目だけでなくオスのサイズもほぼ同じで、メスがちょっと小さめなぐらい。
でも、コアシダカグモが家に入ってくることはそうそうないので、家の中で見るのはアシダカグモでほぼほぼ間違いないです!!
イオウイロハシリグモも、家の外で生活していましサイズが小さいです。
なんせ、アシダカグモは大きな蜘蛛なので苦手の人にとっては強烈なインパクトな相手じゃないですか??
大きくて恐ろしい感じのアシダカグモは毒や害はあるのか
凄い牙をもっていますけど、毒はないです。
ただ、アシダカグモに噛まれると痛いです。
当たり前ですけど、大きければ大きいほど痛いです。
涙がでます…
そして、噛まれて所が腫れたりします。
でも、自分から襲ってくることはないです。
凄く臆病で、写真すらなかなか撮らせてくれないほどの怖がりですから…
なので、害になることも一切ないです。
遭遇するとインパクト的にギェッと感じるぐらいですね。
害というよりも、むしろゴキブリを食べてくれたり、大きな蛾を食べてくれたりするので益虫(えきちゅう)として最高の大型の蜘蛛です。
アシダカグモはあの顔に似ている…
真っ正面から見ると結構迫力がありますよね。
でも、卵嚢を抱いている母グモだからかどこか優しい顔にも感じます。
大きくて迫力がある感じですけど、以外と脚が長いだけで角度によってはいかつい顔をしているわけではないんですよ。
ねっ。意外とキョトンとした顔じゃないですか。
ちょっと「千と千尋の神隠し」の釜爺に似ている雰囲気すらありますけど、釜爺のモデルはザトウムシとされているのでアシダカグモではないんですけどね。
アシダカグモの情報
アシダカグモの分布
アシダカグモは、沖縄から本州まではいますが北海道にはいないです。
そっくりのコアシダカグモとの違いで代表的なのが、コアシダカグモは沖縄には生息していないことです。
世界ではインドを始めとする、亜熱帯、熱帯地方に分布している蜘蛛なので、寒さには弱いようです。
でも、温暖化の影響があってか、徐々に北上しているので近い将来北海道にも適応するかもしれないですね。
アシダカグモの特徴
色はベースが茶色の褐色系。
そして、上顎のすぐ上に白っぽい筋模様が入っています。
この筋模様は、コアシダカグモにはないので見分ける決定的な違いです。
オスとメスで背中の模様が違います。
オスは、黒っぽい羽が生えているような模様が入っています。
メスは、背中には全く模様がないまっさらなのですぐに判別できます。
他の蜘蛛と違って、目が正面に8つ全てついているのもアシダカグモの特徴となっています。
上下に4つずつ2段にキレイに並んでいるが全部目です。
大きい蜘蛛ですけど、名前の通りで脚が長いのでそこまで体が大きいわけではないです。
その長い脚を活かして、かなり素早く動くことができます。
性格は、臆病で恥ずかしがり屋さん。
クモが嫌いな人が「ギャーーーッ」となるのと同じように、アシダカグモも「ギャーーーッ!!」って逃げていきます。
アシダカグモの住処
基本的は、家の中に住んでいることが多いです。
家の中に限らず、家の周辺の薄暗い倉庫やガスボンベの辺りとか屋根と壁の間の辺りでよく見ます。
家の周辺のあちらこちらにいて、同じアシダカグモに同じような所で会うのである程度決まった場所をテリトリーにしているようです。
アシダカグモの生態
大きさは、手に乗せると分りやすいですけど日本最大クラスの蜘蛛です。
でも、アシダカグモは日本の在来種ではなくて、熱帯地方からの外来種なんです実は。
アシダカグモも網を張らずに、動きながら獲物を探す狩猟(徘徊)タイプになります。
なので、動きはすごく俊敏です。
目が正面に8つ並んでいるので、しっかりと獲物に照準を合わせて素早く捕らえます。
周辺を広く見るよりも、正面に特化した造りになっているんです。
糸は全く使わないわけでなくて、飛び降りた時に糸を出してショックを和らげて着地するためや、メスは産卵の時に使います。
行動は、夜行性なので主に夜に狩りをしています。
獲物になるのは、ゴキブリや蛾(ガ)などで害虫になる昆虫を食べてくれるのはありがたい。
大きなアシダカグモともなれば、場合によってはムカデやネズミなども狙って食べてくれるので、最強の益虫(えきちゅう)ですね。
可愛いカナヘビやトカゲも食べてしまいますけど…
アシダカ軍曹の異名をもつだけの、すぐれたハンティング能力というわけです。
これは、アシダカグモの脱殻なんですけど、 オスは3~5年、メスは5~7年で生きるのでその間に脱皮を繰り返しながらアシダカグモはあの大きな姿へと成長していきます。
しかし、脱殻になってもわかるこの牙は凄くないですか??
こんな牙で襲われたら、獲物はもう逃げられるわけないですよね…
ちなみに、冒頭でも触れましたけど、これだけの牙があるので噛まれると痛いです。
でも、自分からは噛みつくことはないので大丈夫です。
捕まえようとしたりすると、アシダカグモは身を守るために噛みついてくることはありますけど。
この牙だけ見ていると、強烈な毒がありそうですけど人間に対しては全く問題がないんです。
でも、素手で捕まえた友達は噛まれたら赤く腫れたらしいので、むやみやたらに捕まえると危険かもしれないですね。
アシダカグモは卵を守る
メスは卵を産むと、卵嚢(らんのう)にしてお腹に抱えながら移動します。
結構な子煩悩なんです実は。
自分の体からはみ出る大きさの卵をしっかりと抱えて大切にする姿は愛情を感じます。
ちなみに、卵嚢には300個ほどの卵があります。
全部が無事に孵化してでてくると…
辺りは蜘蛛だらけですね。
でも、家の中がアシダカグモだらけになることはないので安心してください。
アシダカグモの子供(幼体)は、家のすぐ外にいたりします。
小さくても外の害虫も食べてくれるので助かりますよ。
小さいとカワイイですしね♪
こうした産卵を年に2~3回ほどするので、1匹の親から多いと1年で1000匹ほど生まれてくることになりますね…
ちょっと想像するとさすがにゾワッとなりますね…
アシダカグモの対処法
アシダカグモは、動くエサを見つけて瞬時に近づきハンティングしています。
つまり、エサが多く獲れそうな場所は探してテリトリーとしているわけです。
なので、単純にアシダカグモのエサと蛾やゴキブリなど(特にゴキブリ)が家にいなければ来ないわけです。
実際の経験なのですが、ゴキブリホイホイを設置していればアシダカグモが隠れ家にしようと思ったり、ゴキブリを追って入ってくることもあるのである程度の効果はありますよ。
あくまでも、ゴキブリ用のアイテムなのでそこまで期待しないでくださいね。